HACCP認証とは、自社の衛生管理システムがHACCAPに則ってしっかり機能していることを、第三者機関に評価してもらう制度。バイヤーが「HACCP認証を取って欲しい」という要望を出している場合、企業としてはどう対応すべきなのでしょうか。バイヤーがHACCP認証にこだわる背景と、認証を取得するメリットについてまとめました。
なぜバイヤーがHACCP認証にこだわるのか、その理由のひとつが「安全性の確保」です。
HACCPを導入せずとも安全管理・衛生管理には配慮しているという企業がほとんどですが、食品の製造工程にはあちこちにリスクが潜んでいます。こういった細かい部分のリスクに対しどのような対策をしているのかを証明し、企業をあげて食品事故リスクの低減に努めているという事実は、バイヤーにとって大きな強みとなるのです。その証明方法となるのが、HACCAP認証です。
HACCAP認証は導入とは異なり、「HACCAP基準に沿った衛生管理を実施している」ということを第三者機関に証明してもらうもの。HACCAP認証は義務ではありませんが、これを取得すると「HACCAP認証を条件とした企業や国とビジネスができる」というメリットがあります。つまり、商談や交渉などを担うバイヤーとして、HACCAP認証は大きな武器となるのです。
第三者機関によるHACCAP認証を取ると、自社の衛生管理意識の高さを外部へアピールすることができます。
日本政策金融公庫が発行している平成26年下半期食品産業動向調査では、食品の卸売・小売業・飲食店に対し「食品を仕入れるにあたり、その製造企業がHACCPを導入しているかどうかを考慮するか」という調査がなされています。その結果、「検討材料のひとつにする」が54.2%、「導入の仕入れ先を優先する」が8.8%、「導入を必須とする」が2.4%。つまり、65.4%の企業が食品を仕入れる際にHACCP導入を考慮しているということです。
参照元:平成 26 年下半期食品産業動向調査(https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11535081_po_h26_zyouhousenryaku_1.pdf?contentNo=1&alternativeNo=)
平成26年の時点でこれだけの数の企業がHACCPを意識していたとなると、現在はさらにその意識は向上していると考えられます。HACCP認証を取ることは、企業のイメージやブランド力を高め、市場からの信頼を得るために必要不可決なものになっていると言えるでしょう。
改正食品衛生法により、2021年6月から義務化が開始されたHACCP。このHACCPの義務化は、食品製造・加工・調理・販売などを手がけるすべて食品関連事業者が対象となっています。つまり、HACCP認証を取得するということは、その責務を確実に果たしているという事実のアピールにつながるのです。
HACCP認証を取ることは、国内での信頼性だけでなく海外への信頼性アピールにもつながります。HACCP発祥の地であるアメリカはもちろん、現在ではカナダ・オーストラリア・台湾・韓国といった国々がHACCP制度の義務化を実施しています。
こういった海外の企業と将来的にビジネスをしていきたいと考えている場合、HACCP認証の取得は信頼の証となることでしょう。
HACCP認証は、自治体・業界団体が実施する適合証明とは異なるものです。第三者機関が、その企業のHACCPへの取り組みがCodex HACCPの基準に則っているか、その取り組みが第三者から見て妥当なものかどうかを審査し、認証するものを「HACCP認証」と言います。
HACCP認証で、客観的にHACCPへの取り組みが妥当であると証明されれば、取引先や消費者からの信頼度がアップ。食品を扱うメーカー、スーパーマーケットやデパートといった小売店、カフェ・レストランといった飲食店などとのコミュニケーションが取りやすくなり、バイヤーも仕事がやりやすくなるでしょう。
HACCP認証を受けるということは、第三者機関の目が企業内に入るということです。
初めてHACCP認証を受ける場合、第1段階審査と第2段階審査が行われ、第1段階審査ではHACCP計画の整備状況を、第2段階審査では実際の作業状況を確認。正しい手順を理解して実施されているかがチェックされます。さらに第2段階審査の結果「改善が必要である」と判断された場合、適切な措置を講じなければならないのです。
非常に複雑な工程を踏んで行うHACCP認証ですが、これによって自社の衛生管理への取り組み精度を向上させられることも確か。自社だけでは気づけなかった部分に気づくことができ、さらなるブラッシュアップが進むと考えられます。
こうした取り組みを積極的に行っている企業であるということは、取引先や消費者に対しても良いアピール材料となるでしょう。
HACCPが義務化され、HACCP認証を取引の条件とする企業も増えてくると考えられます。HACCP認証を取得することは、バイヤーが自信を持って自社製品をアピールするために、必要な取り組みとなってくるでしょう。
また、海外ではHACCPの義務化が進んでいるため、海外へ販路を拡大したい場合の切り札としても有効です。HACCPの導入・認証の取得は大変な作業ではありますが、新たなビジネスチャンスを得るキッカケにもなると考えられます。
株式会社アカネサス
北條氏
HACCP認証を取ることは、バイヤーにとっても企業にとっても喜ばしいことです。もちろん認証を取るまでにはある程度の時間と費用がかかりますが、それに見合ったメリットも期待できます。
実際、バイヤーからHACCPという言葉を聞く機会が多くなった食品メーカーも多いのではないでしょうか。HACCP認証を取得するためには、しっかりとした準備が何より大切です。大がかりな建て替え費用を無駄にしないためにも、HACCP認証にくわしいコンサルタントの利用は不可欠。スムーズな取得を目指しましょう。
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