食品工場で使用できる補助金を紹介

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食品工場で使用できる補助金とは

食品工場の建設は、近年の経済状況の変化や環境問題に対応するため、国や地方公共団体から提供される補助金や助成金によって、多大な支援を受けることができる分野となっています。特に、新型コロナウイルスの影響を受け、事業継続や再構築を目指す中小企業や小規模事業者に対して、経済産業省は「経済政策の重点」として支援の手を差し伸べています。

補助金制度は、国や地方が抱える課題に対して効果的な解決策を提供する企業や事業者を支援するための仕組みです。これには、環境に配慮した工場建設や、感染症対策を含む新しい生産手法の導入などが含まれます。具体的には、新規に工場を立ち上げる際や、既存の施設を拡大・改修する際の費用の一部を国や地方公共団体が負担してくれるため、事業者のコスト負担を軽減することができます。

食品工場で使用できる補助金をご紹介

ここでは工場建設や改修はもちろんのこと、IT導入など食品工場の設備投資で使用できる補助金をご紹介します。

食品製造業向け 補助金早見表

申請主体・賃上げ要件・投資対象・加工区分・補助額による比較一覧(2025-2026年度)

補助金名 申請主体 投資対象 賃上げ 加工区分 補助上限額 補助率 主な条件・注意点 最低投資額 AKN
支援
■ 経済産業省系(賃上げ要件あり)
ものづくり補助金 中小企業
(単独)
設備のみ 必要 最大
4,000万円
1/2 革新的製品・サービス開発。規模別上限(5人以下750万/6-20人1,000万/21-50人1,500万/51人~2,500万)。賃上げ特例+1,000万。小規模2/3。単価50万円以上の機械装置が必須 50万円
(単価)
新事業進出補助金
(事業再構築後継)
中小企業
(単独)
建物+設備 必要 最大
9,000万円
1/2 ⚠既存事業の延長は不可。「新製品×新規顧客」が条件(多角化に近い)。工場建替えや既存ライン増設には使えない。規模別(~20人2,500万/21-50人4,000万/51-100人5,500万/101人~7,000万)。賃上げ特例+2,000万。付加価値額年+4%以上 1,500万円
大規模成長投資
補助金
中堅・中小
(2,000人以下)
建物+設備 必要 最大
50億円
1/3 工場新設・大規模設備投資向け。賃上げ率年平均4.5%以上。プレゼン審査あり。2026年度投資下限20億円に引上げ。100億宣言企業向け特別枠(下限15億)あり 20億円
(2026年度)
中小企業成長
加速化補助金
中小企業
(売上10-100億)
建物+設備 必要 最大
5億円
1/2 「売上高100億円を目指す宣言」が必須。賃上げ率年平均4.5%以上。2025年新設。1億円以上の投資が前提 1億円
■ 農林水産省系(賃上げ要件なし・補助率すべて1/2)
産地連携推進
緊急対策事業
食品製造業者
(単独可)
設備のみ 不要 一次・二次
問わず
最大3億円
(産地支援時)
1/2 国産原材料の取扱量増加が条件。産地と連携した原材料調達計画の策定が必須。取組A:産地に機械導入(上限3億) 取組B:自社に機械導入(上限2億)。建物は対象外。下限100万円 100万円
強い農業づくり
総合交付金
農業者団体
JA・自治体等
施設整備
(建物一体)
不要 一次加工のみ 最大60億円 1/2 産地の基幹施設(選果場・集出荷場等)の新設・建替え。都道府県が配分決定。受益農業従事者5名以上。総事業費5,000万以上。費用対効果B/C≧1.0。食品製造業者は単独不可 5,000万円
産地生産基盤
パワーアップ事業
農業者・
農業者団体等
施設整備+機械 不要 一次加工のみ 最大20億円
(新市場獲得)
1/2 産地パワーアップ計画に基づく。地域農業再生協議会を通じ申請。収益性向上・新市場獲得・生産基盤強化の3対策。機械導入・ハウス整備・輸出拠点等。食品製造業者は単独不可
HACCPハード事業 食品製造業者
(単独可)
施設整備
(建物一体)
不要 ★一次・二次
加工とも可
最大6億円 1/2 輸出実績があることが条件。HACCP対応施設の整備。食品製造業者が直接申請可能。施設と一体の設備が対象(設備単体は不可)
農山漁村振興交付金 食品製造業者
(単独可)
施設整備
(建物一体)
不要 ★一次・二次
加工とも可
最大2億円 1/2 県内産原材料50%以上使用が条件。直売所・加工場の整備。食品製造業者が直接申請可能。施設と一体の設備が対象

※「投資対象」欄の「施設整備(建物一体)」=建物単体ではなく施設全体としての整備が補助対象。経産省系の「建物+設備」は建物費・設備費それぞれが補助対象経費として計上可能。
※「AKN支援」欄:◎=アカネサスの支援実績豊富・メリット大 / ○=農業者側と連携して計画策定を支援可能 / △=支援可能だが賃上げ要件によりクライアントにメリットが出にくい

ものづくり補助金

ものづくり補助金は、新しい商品を開発したり、工場での作業効率を良くするために機械や設備を新しくする時の費用を手伝ってくれる支援金です。ものづくり補助金は製造業に特化しているように感じられがちですが、実際にはその適用範囲はより広いです。この補助金は、新しい機械や装置の導入だけでなく、ITシステムの構築、クラウドサービスの活用費用にも適用され、技術導入や専門家によるコンサルティング費用を含む多岐にわたるプロジェクトが対象とされています。

一方で、建築費用に関しては補助の対象外となっていますので、これは留意する必要があります。何か新しい機械設備や業務用のシステムを導入したい方にはおすすめです。

食品機械の値段がどんどん上がってきている中、2024年については、上限8000万円の省力化枠が新設される見込みで再び注目されています。

補助額(上限) 1億円
補助率 1/2~2/3

ものづくり補助金について詳しく見る

小規模事業者持続化補助金

製造業で働く人が20人以下の小さな会社を支えるための補助金です。新しいサービスや商品を作り出すだけでなく、既存事業の拡販や売上アップを支援してくれます。 20人以上の規模の会社であったとしても、グループ企業に従業員が20人以下の場合であれば採択されます。

補助額(上限) 250万円
補助率 2/3~3/4

事業再構築補助金

「事業再構築補助金」は、企業の持続性と成長を促進するために設計された財政支援策です。

新事業、新商品、新サービスの導入に使える補助金です。設備投資、広告宣伝費、建築費、外注費など非常に幅広い費目に対して利用可能なため新しいプロジェクトに必要な様々な経費の一部をこの補助金で賄うことができます。

この補助金は、従来のビジネスモデルに加えて新規事業への投資を奨励し、特に中小企業の事業多角化と新市場への進出を支援することを目的としています。企業の規模や採用する補助金のカテゴリに応じて、補助率や上限額が異なりますが、成長を目指す中小企業で従業員数が101人以上の場合、補助率は1/2で、最大7,000万円までの補助が提供されることが一般的です。 この補助金プログラムの特徴の一つは、その対象経費の汎用性の高さです。新築を含む建物の建設コストも補助対象になるため、資金的な負担を軽減しつつ、大胆な事業展開が可能になります。

経営の安定化のために新しい事業に乗り出そうと考えている企業、もしくは現状のビジネスが順調でなく新たな方向性を探している企業にとって、この補助金は大きなチャンスとなり得るでしょう。

補助額(上限) 7000万円
補助率 1/2~3/4

IT導入補助金

IT導入補助金は、主に、以下の二つの目的で使用されます。
1)IT機器やソフトウェアを新たに導入する費用に充てることができます。たとえば、事務の効率化を図るためのパッケージシステムや、会計ソフト、顧客管理システムなど、事業運営をスムーズにするためのIT製品の購入に利用可能です。
2)DX化(デジタルトランスフォーメーション化)と呼ばれるプロセスに使うことができます。これは、企業がデジタル技術を活用して業務を効率化したり、新しいサービスを展開したりすることです。例えば、オンラインでの注文システムの構築や、データ分析を行うためのツールの導入など、デジタル技術を使って事業を進化させる様々な活動に資金を使うことができます。

補助額(上限) 450万円
補助率 1/2~3/4

中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金

この補助金は、持続的な賃上げを目的にしています。 人手不足の問題を解決し、仕事のやり方を効率化させることで、働く人一人ひとりの生産性を大きく向上させるための大きな投資に対して金銭的な援助を提供するものです。 つまり、企業がより多くの商品を生産するために必要な設備を整え、その結果として給料のアップも実現できるようにするための支援がこの補助金から受けられるのです。

補助額(上限) 50億円
補助率 1/3

HACCPハード事業

HACCP基準の設備を整えたい企業や事業者に対し、その取り組みを支援するのがHACCPハード事業です。HACCPハード事業では、食品安全管理システムの認証であるHACCPの取得を目指す企業が、そのために必要な施設改修や新設備の導入において財政的なサポートを受けられます。具体的には、衛生管理を強化するための施設改修や、エアーシャワー、殺菌機器の導入、温度制御装置、家庭向けパッキング機器などが補助の対象として認められます。

また、HACCP取得を効率的に進めるためのコンサルティング費用や、認証後の継続的な管理・運用を行う人材の育成費用も補助の範囲内です。施設建設や設備の導入は、従来の費用の半分で可能になる可能性があるため、コスト削減とともに、安全性と衛生面での品質向上を図れる重要な支援策となっています。

HACCPハード事業補助金の利点は、特に補助金が建築に利用できる点にあります。これにより、認証に必要な設備を更新し、工場全体の効率と生産性を高めることができるでしょう。

ただし、このHACCPハード事業は支援の対象や事業内容が決められているため、あらかじめチェックしておくことが重要です。

補助額(上限) 5億円
補助率 1/2だがHACCP対象設備、建築に限られる。

HACCPハード事業について詳しく見る

米粉商品開発等支援対策事業

米粉を使った新しい商品を生み出すために使うことができる大きな支援金です。具体的には、以下のような費用に対して利用可能です。
1)新しい米粉の商品を開発するための各種経費。
2)商品を市場に知らせるための広告宣伝費や、店舗の運営にかかる費用。
3)商品を作るための機械など、設備投資に関する費用。
4)商品を作る上で必要な米粉などの原材料費用。

補助額(上限) 2億円
補助率 1/2

国産原材料調達安定化事業

輸入原材料の価格上昇に苦しむ食品メーカーに対する生産性向上につながる補助金です 輸入原材料に依存するリスクを減らし、生産効率や品質の向上を図ることができます。

補助額(上限) 2億円
補助率 1/2

中小企業イノベーション創出推進事業(フェーズ3基金事業)

フードテックをはじめとする先進技術を現実のビジネスで役立てるために用意されています。雇用する人件費にも使えるというのも大きなメリット。

補助額(上限) 150億円
補助率 全額補助

中小企業イノベーション創出推進事業について詳しく見る

農林水産業みらい基金

六次化を中心とした農林水産業に対する支援を行うものです。 この補助金は、事業のアイデアや原材料(シーズ)が既に存在していることが前提条件となります。また、農協や組合などの組織がこの補助金を受け取ることが多く、民間企業による採択実績は比較的少ない傾向にあります。

補助額(上限) 上限なし
補助率 9割

SHIFT 事業補助金

「SHIFT事業補助金」は、環境省によって2022年にスタートした、比較的新しい補助金プログラムです。「工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業」という正式な名称を持ち、2030年までに国内でカーボンニュートラルを実現する目標に貢献するため、特に製造業の工場におけるCO2排出削減に取り組む企業を対象としています。

この補助金は、CO2排出量の削減を図る具体的な設備の導入に応じて、A、B、Cの3つのカテゴリーに分けられ、それぞれが異なる特徴と要件を備えています。Aタイプでは、補助上限額が1億円で補助率は1/3ですが、Cタイプでは補助上限額が5,000万円に設定され、補助率は最大1/2までとなっています。

新築の建物の建設は補助の対象外ですが、AとBタイプではCO2を削減するための設備導入を伴う工場改築など、一定の条件下で施設建築への補助が可能です。Cタイプでは建物の建設費は補助対象外となりますが、省エネ効果が高いとされるLED照明や太陽光パネルなどの導入も補助対象に含まれるという独自の特徴があります。

この補助金に関してはまだ実例が少ないですが、工場の省エネルギー化や脱炭素への取り組みを検討している事業者にとっては、大いに利用価値があるでしょう。

A.標準事業

補助額(上限) 1億円
補助率 1/3

B. ⼤規模電化・燃料転換事業

補助額(上限) 5億円
補助率 1/3

C.中小企業事業

補助額(上限) 5000万円
補助率 1/2

企業立地補助金

企業立地促進補助金とは、日本の地方自治体が企業の新規立地や事業拡張を支援するために提供する補助金です。 地域によっては、国の補助金と併用が可能な場合があります。

各自治体では5〜15%の補助が設定されています。工場を誘致したい地方においては、さらに充実した補助が提供されるケースもあります。

補助額は地域によって異なりますが鹿児島市では次のような補助額と特徴があります。

補助額(上限) 6億円
補助率 12%
特徴 国の補助金と併用が可能であり、同じ固定資産に対して複数の補助金を受け取ることができる

※参照元:鹿児島市公式HPhttps://www.city.kagoshima.lg.jp/san-sousyutu/kigyoritchi/josesedo/honsyakinou.html

企業立地補助金について
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食品工場には不向きな補助金

大規模成長補助金

大規模成長補助金は、工場や設備への大規模投資を行う企業に対して提供される支援金です。中堅・中小企業が生産性を向上させたり、新たな拠点を拡大したりするために活用でき、特に10億円以上の投資が必要な事業が対象です。補助金は最大50億円まで支給され、補助率は3分の1まで適用されます。

この補助金は、賃上げを含む要件を満たすことが求められ、達成できない場合は補助金の返還が必要となるリスクもあるため、事前の計画が重要です。食品工場でも活用は可能ですが、投資規模やコスト構造を考慮した慎重な判断が求められます。

補助額(上限) 50億円
補助率 1/3
特徴 補助金の上限額が非常に大きいが、求められる賃上げ条件等の観点で食品工場には条件が厳しい

※参照元:経済産業省 公式HPhttps://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/2024/k240306001.html

大規模成長補助金について
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食品工場建設には最大5億円の補助金が使えることも!
イラスト

株式会社アカネサス

北條氏

建設業者の選定から、HACCP対応を見据えた生産性の高い設計支援、さらに最大5億円の補助金(※)申請~採択・受給までワンストップでサポート致します。

食品メーカー業界に特化したコンサルティングをしており、2021年〜2022年の事業再構築補助金は40社中36社採択を実現しました。
単なる建設サポートにとどまらず、利益改善・生産性向上を見据えた提案に強みがあります。

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アカネサスの補助金採択実績

株式会社アカネサスは、全国で億円単位の大規模プロジェクトを多数支援し、資金計画から事業推進まで金融機関・協力会社と連携しながら実績を積み上げています。

大規模プロジェクト合計(2025年11月現在進行中~今後実施予定)

項目 合計金額
総事業費 363億円
補助額 126.5億円

エリア別 内訳

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エリア 総事業費 補助額 主なジャンル
関東
エリア
71億円 28.5億円 漬物、こんにゃく、冷凍惣菜、飲料、健康食品、精肉
中国・四国
エリア
70億円 11億円 製麺、冷凍惣菜
甲信越
エリア
67億円 22.5億円 惣菜、和菓子、精肉、洋菓子
北海道
エリア
44億円 20億円 精米、冷凍総菜、酒造
九州・沖縄
エリア
36億円 13億円 水産加工、調味料、給食
東海
エリア
34億円 11億円 惣菜、給食
近畿
エリア
23億円 11.5億円 和菓子、洋菓子、飲料
東北
エリア
18億円 9億円 青果卸、製粉

採択済み補助金実績(2023年~2025年 累計)

採択実績項目 数値
採択件数 40件
総事業費 110.77億円
採択額 56.25億円
平均規模感(総事業費/件) 2.76億円
平均規模感(採択額/件) 1.4億円

補助金種別 内訳(総事業費ベース)

総事業費合計110.77億円の内訳です。

補助金種別 総事業費(億円)
HACCP/ハード事業補助金 70.85
JMAC補助金 22.03
長野県産業投資応援助成金 2.88
農産物等輸出拡大・施設整備事業 2.37
事業再構築補助金 0.95
米粉利用拡大支援対策 0.81
加工食品クラスター補助金 0.62
ものづくり補助金 0.23
合計総事業費 110.77億円

補助金種別 内訳(採択額ベース)

採択額合計56.25億円の内訳です。HACCP/ハード事業補助金が最大の割合を占めています。

補助金種別 採択額(億円)
HACCP/ハード事業補助金 35.42
JMAC補助金 10.37
農産物等輸出拡大・施設整備事業 2.37
長野県産業投資応援助成金 1.44
事業再構築補助金 0.67
加工食品クラスター補助金 0.41
米粉利用拡大支援対策 0.40
ものづくり補助金 0.14
合計採択額 56.25億円