人が口にするものを製造する食品工場では、安全面・衛生面がとくに重視されます。工場建設会社を選ぶ際には、こういった部分をしっかりと考慮してくれる工場建設会社を選ぶことが大事。その理由と、選び方のポイントについてくわしく解説していきます。
先にも述べましたが、食品工場では何よりも安全性・衛生面に配慮しなくてはなりません。安全で衛生的な工場を建設するには、計画の段階から徹底的な準備を行うことが重要。工場の建設が完了してからでは修正が困難ですし、どのような設備を導入するかについても、前もって考慮しておかなければならないからです。
こうした理由を踏まえ、食品工場を新しく建設する場合は、食品工場建設に関する実績・ノウハウが豊富な工場建設会社を選ぶことが重要となります。工場建設を手がけている会社は多々ありますが、それぞれ得意分野が異なります。繊維工場や自動車工場の建設を得意とする会社に依頼をしても、専門的なアドバイスや意見は期待できないでしょう。
その点、食品工場建設を得意とする会社であれば、「どのような部分に注意すべきか」「どのような設計が望ましいか」などを熟知しているため、頼もしいサポートが期待できます。とくに食品工場は安全性・衛生面といった部分で求められることが多いため、食品工場建設にくわしい会社を選ぶメリットは大きいと考えられます。
2021年の6月1日より、すべての食品事業者(製造・加工・調理・販売など)にHACCPの導入・運用が完全義務化されました。つまり、これから食品工場を建設する場合、HACCPに則った工場を建てなくてはならないということ。食品工場建設会社を選ぶ際には、このHACCPに対応した食品工場を手がけた経験があるかどうかもチェックポイントのひとつです。
HACCP(危害要因分析重要管理点)とは、食品衛生に関するリスクを低減するために、原料の入荷~出荷までの工程における衛生管理を徹底・安全性を確保するための手法。導入のためには、まず企業内にHACCP 導入のチームを作り、Codex(国際食品規格)委員会が示した7原則12手順に則って導入を進めていかなければなりません。
HACCPに準拠した衛生的な工場を建設するためにも、HACCPにくわしく、実績のある工場建設会社を選ぶよう心がけてください。
食品工場の新設または改修などに、必要不可欠なのが建築士です。建築士には、一級建築士・二級建築士・木造建築士という3つの資格があり、それぞれ手がけることのできる建物の規模が異なります。この中で、建物の規模・用途に関わらずあらゆる建築物を手がけることができるのは一級建築士。つまり、工場の建設には一級建築士が不可欠ということです。
ただし、一級建築士だからと言って、誰でも工場を建設できるとは限りません。建築士によって得意分野は異なりますし、工場を手がけた経験があると言ってもそれが食品工場でなければ的確なアドバイスは期待できなくなります。
とくに食品工場は、設計によって従業員の動きやすさや生産効率が変わりやすく、高い衛生管理を実現するゾーニングという考えも必要となってきます。より良い工場を建設するためにも、経験豊富で相談しやすい一級建築士がいる会社を選びたいものです。
食品工場の場合、安全性・衛生面はもちろん生産性を向上させるための機能性も重視されます。
たとえば、工場内の温度管理。製品の品質を保つための温度と、従業員が快適に働ける温度は異なりますが、生産性を向上させるためにはどちらにとっても最適な温度を維持しなければなりません。食品工場に精通した建築士またはアドバイザーがいれば、それを実現させるためのシステム選定のサポートが期待できるようになります。
また、安定供給が望まれる食品工場では、メンテナンスを理由に製造ラインを休止させることが比較的困難。しかし、食の安全を考えた場合、施設や機器の清潔は常に保たなければなりません。食品工場を建設する際は、こういったメンテナンス性について配慮し、さまざまな工夫を凝らすことも重要。その工夫にはどのような方法があるのか、食品工場にくわしい建築士・アドバイザーであれば的確な意見が期待できるでしょう。
株式会社アカネサス
北條氏
食品工場とひと口に言っても、取り扱う食材・製造方法・販路などはそれぞれ異なります。食品工場の建設は、施設ごとに求められるスペックに合わせていかなければならないのです。
近年ではHACCP対応も求められています。選び方のポイントとして本当に必要なスペックを提案してくれる食品工場建設会社を選ぶ必要があります。
また、食品工場を建てる上では、建築や建設の知識があれば一流のものが建てられるかと言われると、そうではありません。食品工場建設という分野において、いかにマニアックな話をロジカルに論じられるかという視点も重要になってきます。
工場の建設は規模も費用も大きくなるため、利用できる補助金の情報も収集しつつ、自社に合った建設会社を選定することが大切です。
まずはご相談
株式会社アカネサス
当サイトの運営会社について